「30代の読者です。50代からの『いきいき』、私たちには関係ないわと思っていましたが、今では私も自分で購読しています」。そんなお手紙をいただくことが増えています。若い方がどんなふうに「いきいき」を読んでくださっているのか知りたくて、お母さまともどもお話を聞かせていただくことになりました。
実は3年くらい前、日野原重明先生の『生きかた上手』を読んだんです。たまたま手にとったこの本がおもしろくて、母を誘って日野原先生の講演会にも行きました。私は20代のころ、テレビ局でアナウンサーや記者として働いていたのですが、人の死や生命倫理についての報道を担当したときにガツンと胸に迫ったんです。人が生きて死ぬとはどういうことだろうとずっと関心がありました。日野原先生は私がいちばん知りたかったことを教えてくださったような気がします。 『生きかた上手』が「いきいき」の連載をまとめたものだということは知っていましたが、でも“50代から”の雑誌だからとくに読もうとは思いませんでした。ところが最近、にわかに母が「いきいき」を読み出した。あれほど年を重ねるのを嫌がっていた母が、そんな心境になったかぁと感慨深かったんですね。 でも私も、40歳に近づいて人の親になると「いきいき」を読みたい気持ちがわかるというか……。よりよく生きて死ぬために、知らないよりは知っていたほうがいいことが、たくさん書いてあるの。
私は京都で生まれ育ち、21歳のときに結婚して、同世代の友だちが独身生活を謳歌しているときに子育てやったんです。だから「子育てが終わったら、取り返したる!」と思っていました。50代になっても、ちょっとがんばって若づくりすれば40代になれたから、気持ちだけは若いつもりでした。でも60歳になったら、なんぼヒールの高いパンプス履いたかて、足が痛くなるだけやもん。これはまいったな、どうしようと思ってたときに『生きかた上手』の本を読んだんです。「いきいき」に出合ったのもそのすぐあとかな。それで「これからは見た目の若さよりも、こころの若さなんやな」と思いました。 私ね、日野原重明先生の「創めることを忘れなければ、人は老いません」ということばが大好きなんです。誰でも最後は死ぬんやから「ほな、さいなら、ありがとう」って言って死にたい。それが生きる目的だと教えてもらったと思っています。 撮影=白堀透、編集部
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